ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
放課後、由希と途中で別れて一人で帰っていると
「恵里佳」
後ろから声をかけられ、振り返ると聡くんが制服のポケットに手を突っ込んで立っていた。
「なに?」
こうして話すのは、どれくらいぶりだろう?
いつも同じ教室で会っているのに。
なんだか凄く久しぶりのように感じた。
「足、良くなってよかったな」
右足首をチラリと見て言った。
そうだった。あの日以来か。
「あのときは、ありがとう。重かったでしょう?」
抱き上げてくれた時、ちょっとドキッとしたのは秘密のまま。