ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
他愛のない会話をしながら結局、家まで送ってくれた聡くん。
「懐かしいなぁ」と目を細めた。
「そう言えば、一度だけうちに遊びにきたこと会ったよね」
「…あぁ…うん」
「帰りに聡くんのお母さんが迎えにきてぇ…」
聡くんのお母さんは、凄く綺麗だったからよく覚えていた。
まるで女優さんみたいに普通の人とは違うオーラが出てた感じだったから。
「初めて会ったときビックリしたよう。余りに綺麗すぎて。お母さん、今も綺麗なんだろうなぁ~」
「あの女の話は聞きたくないんだ…」
一瞬、別人かと思った。
その冷たく言い放った口調と瞳が全く知らない人みたいで。あたしは一抹の不安を感じた。
まるで感情のない人形みたいなその顔に…。