市立第五中学校。
11番 笹河綾奈
憎悪
2年生になったばかりの頃
席が隣だった西田麻友は声を掛けてきた
「よろしくね」
知り合いのいないこのクラスで
不安だった私は
凄く嬉しかった
それからは一緒に行動するようになった
西田が連れてきた華乃や玲奈とも仲良くなった
数日後
私にも春が訪れる
同じクラスの影山照樹に告白されたのだ
告白されたのが嬉しくて恥ずかしくて
すぐに返事を出した
そして私達は内緒で付き合うことになった
毎日が幸せだった。
大好きな人もいて
大切な友達もいて
―そう思ったのが間違いだった
私の人生は段々と崩れていくことになる
席替え、西田は影山と隣になった
二人は仲よく戯れ合っている
西田は影山の腕、肩に触れる
そして影山の頬が赤くなる
もちろん気に入らなかった
「麻友って影山と仲いいよね」
うん、って答えないで
心のどこかで期待していた
「うん!メアドも交換したしいつも話しかけてくれるよ」
…どういうこと?
そういえば最近メールもくれない
目も合わせてくれない
不安になった。
もし西田のこと好きだったら…
家に帰ってすぐ影山に電話をした
「麻友のことどう思ってるの?」
《…別に。あ、西田、俺らが付き合ってること知ってるから。教えた》
…つまり西田は知ってて私に?
《…俺おまえと別れるわ》
…
《もしもし?まあいいや。じゃあ》
西田…
涙さえ出なかった。
次の日
西田は私にこう告げる
「影山くんに告白されたんだ」
私は無意識に手が出た
「ふざけんな!お前なんか…」
華乃と玲奈に泣きながら説明すると、ふたりは私の味方についてくれた
僻みなんかじゃない
これは恨みだ
復讐を邪魔する輩が現れた
樹里菜と汐里だ
…偽善者。
最近西田は面白い反応しないし
暇つぶしに相手してやろうか
偽物の友情育んで。
騙されてることも知らずに
騙し合って。
何が楽しいんだろう
私と西田の友情って
一体何だったんだろう
2年生になったばかりの頃
席が隣だった西田麻友は声を掛けてきた
「よろしくね」
知り合いのいないこのクラスで
不安だった私は
凄く嬉しかった
それからは一緒に行動するようになった
西田が連れてきた華乃や玲奈とも仲良くなった
数日後
私にも春が訪れる
同じクラスの影山照樹に告白されたのだ
告白されたのが嬉しくて恥ずかしくて
すぐに返事を出した
そして私達は内緒で付き合うことになった
毎日が幸せだった。
大好きな人もいて
大切な友達もいて
―そう思ったのが間違いだった
私の人生は段々と崩れていくことになる
席替え、西田は影山と隣になった
二人は仲よく戯れ合っている
西田は影山の腕、肩に触れる
そして影山の頬が赤くなる
もちろん気に入らなかった
「麻友って影山と仲いいよね」
うん、って答えないで
心のどこかで期待していた
「うん!メアドも交換したしいつも話しかけてくれるよ」
…どういうこと?
そういえば最近メールもくれない
目も合わせてくれない
不安になった。
もし西田のこと好きだったら…
家に帰ってすぐ影山に電話をした
「麻友のことどう思ってるの?」
《…別に。あ、西田、俺らが付き合ってること知ってるから。教えた》
…つまり西田は知ってて私に?
《…俺おまえと別れるわ》
…
《もしもし?まあいいや。じゃあ》
西田…
涙さえ出なかった。
次の日
西田は私にこう告げる
「影山くんに告白されたんだ」
私は無意識に手が出た
「ふざけんな!お前なんか…」
華乃と玲奈に泣きながら説明すると、ふたりは私の味方についてくれた
僻みなんかじゃない
これは恨みだ
復讐を邪魔する輩が現れた
樹里菜と汐里だ
…偽善者。
最近西田は面白い反応しないし
暇つぶしに相手してやろうか
偽物の友情育んで。
騙されてることも知らずに
騙し合って。
何が楽しいんだろう
私と西田の友情って
一体何だったんだろう