市立第五中学校。

16番 楢崎仁史

接吻


俺は部活仲間の洋太と
「いけない」関係を持っている

ずっと好きだった
もちろん男として。

だから洋太が俺の事好きってわかった時
嬉しくて思わず抱きしめてしまった
俺達は付き合う事になった


―――
「仁史!」

帰り道、たまたま洋太に会った。

「一緒に帰るか」

「仁史ん家行っていい?」

「!?」

何いきなり!
どういう展開!?
どうなっちゃうの!?

「あ…ウン、イイヨ」

洋太は嬉しそうに微笑む。

「やった!俺、観たいテレビあってさ」

あ、そういうこと?

…洋太ん家
大家族だもんね…
なかなか見れないもんね…

ちょっとがっかりした。

玄関に着くと
家には誰もいなかった。
『帰るの遅くなります』の
置き手紙


やべ

やべえよコレ!


「テレビつけるね」

「ア、ドウゾ」

洋太がベッドに腰掛ける

駄目だ…理性が…

「仁史?」

「はい!なに!?」

「いや、ぼーっとしてるから」

「ア、ゴメン!!」

緊張しながらも
隣に腰を掛けた。

今までこんなに緊張しなかったのに
両想いになってから
意識しまくり…

目線を洋太に向ける。
サラサラの髪に白い肌
大きな目にピンクの唇

―やっぱ美少年だなあ…



「おーい、仁史ーい」

「はっ」

気がつけば6時。

「テレビ終わったよ」

あれから俺は寝てしまった様だ

「あ、そか、帰るのか」

俺が立ち上がると
洋太は裾を掴んで

「もう少し…駄目?」




まさか





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