空の色


それからも空良は弁解をしようとしてくれたみたいだが、すぐに担任が来てホームルームが始まったのでそれからしゃべることはなかった


それは休憩時間、そしてお昼の時間、さらに放課後にまで伸びていた


「あんた渡さなくていいの？」


せっかく作ってきたんでしょう？


そう言ってくれるのは親友の愛美


実はお菓子を作るのは結構得意で、というか好きで


今日のため


バレンタインのために準備したスコーン


もちろん渡したい


でも朝から意地を張っちゃって今更どうしようっていうんだ


しかも放課後ということは空良はこれから部活


休憩時間なども私が教室から出て行くから、もしかしたら呼び出されたりしていたのかもしれない


嫌だ


と思う反面、どうしても自分に自信がない


情けない


< 59 / 70 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop