空の色
でも見るからに野球部の人たちだし
聞いてみようと思って声をかけようとしたら
「青空?!」
その男子の塊の後ろの方から声がした
男子で私を青空と呼ぶ人なんてこの世でひとりしかいない
やっぱりいた
嬉しくなって自分でもわかるぐらいの満面の笑みを浮かべたら
なぜか周りの男子は息を止め
それを見た空良は慌てて後ろから飛び出してきて私の手を掴んで歩き出した
「何してんの?」
「え、空良待ってた」
このまま今日バイバイしたくなかった
そういうと
「だからってあいつらの前でそうやって笑わなくてもいいだろ」
となぜか不機嫌に言われた