王様の、言うとおり
追い付くと廊下の電気だけ付けられていて。
取り上げられたばかりの袋を受け取って、言われるままに階段を上り始めます。
横目で見たキングはどっかの部屋へと消えていきました。
トントン、と急ぐ理由もないのでゆっくりと上ればゆらり、歩く度に左右に揺れる袋。
中の金魚を気遣いながらキングの部屋へと入って手探りで電気を探します。
ここら辺にあったはず。
壁を叩きながらも見つけたボタンを押せば、一気に明るくなる部屋。
今までずっと仄かな灯りしか無い場所にいたため、明るすぎて目がチカチカします。
目を細めて、入り込んでくる刺激を最小限に押さえながら、ベッドへ。
足がパンパンです。疲れました。
……キングがこれから何をしたいのか全く見当が付かないんですけど。
ずっとこれを持ったままは疲れる。