王様の、言うとおり
に。王様と幼なじみ
【に。王様と幼なじみ】
私、春日菜月と高原煌が出会ったのは……小学校に入学した頃です。
今思い返せばそこからが悪夢!!
それまではお父さんの会社のアパートに住んでいたのですが、
私の小学校入学を機に『そうだ!一軒家に住もう!!』と言いだしたのがお父さん。
あれよあれよと気付けば『家、完成したぞ。』なんて言われて。
私は小さいながらにも幼稚園の友達と離れたくなくて嫌!と言っていたのですが
『広いぞー。』『庭あるぞー。』『犬、飼えるぞ。』と釣られてしまい。
引っ越しました。
因みに未だに犬は飼えていません。
てっきりすぐ飼えると思っていたのですが、
『え、犬?ダメダメ。動物ダメ。』と。
引っ越したことで手の平を返した両親に騙されました。
……そんな時にふらりと出会ったのが、高原煌。
同い年と言う事もあって良く遊んでいました。
遊ぶ……と言うより、私が遊ばれてた、と言ったほうが正確かもしれません。
月日は流れて中学生。
少し、疎遠になりました。
恋愛事が入ってきてしまい、私も周りの子からいろいろ言われるのが嫌だし、向こうもきっと同じ事を思っていたと思います。