王様の、言うとおり


少し値が高いりんごゼリー!


「腕、痛いならそれで冷やせば。」

あまり食べる機会が無いゼリーを目の前にして笑顔になっていたのですが、キングの言葉にちょっと固まります。



「何。」


それに気付いたキングさん。



『珍しく、優しい……。』

思わず思ったことを素直に言ってしまいました。



だっておかしい。


おかしすぎる。こんなにキングが優しいなんて、怖い。




それを聞いたキングは眉を歪めたけれど、すぐに戻って笑う。



「俺も鬼じゃないから。痛そうなのはかわいそうかなって思うよ。」

……ちょっと嬉しいです。

性格は王様ですけど顔はそれなりにかっこいいので。



まともな発言をすれば私も今までの苦労を忘れてキュンとしちゃうのです。




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