王様の、言うとおり



あ、お菓子について質問されました。




今回は皆を連れていく為に言った約束通り、携帯持参OKのようです。

「……菜月。」



お菓子について広がっていく質問。

それをぼんやりと聞いていると、再び隣から呼ばれました。



横を見れば、帰りたいのかバッグの取っ手を掴んでいるキング。

キングは真っ直ぐ先生の方を見ています。


「……今日は金魚の餌やり良いから。」



『え?』



唐突に言われた、言葉。

『何で……?』


私が、今度は理由を問う番になりました。



どうして、いきなりそんな話。




キングの家に金魚が来てから、毎日。

金魚を置いてやってんだから、と言うキングに私は餌やリ係を任されていました。

毎日夜に金魚に餌をあげるだけ。





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