王様の、言うとおり



隠れなきゃ、と。


おばさんかキングが廊下に出れば、すぐ横の階段にいる私は気付かれる。


無断で侵入している、私。



しかもこの雰囲気で私が見つかってしまえば、非常に気まずいです。


廊下から見えない部分まで、音がしないように、素早く階段を上ったと同時に、開かれたリビングのドア。


心臓が、バクバクいって、汗が、背中を伝った気がしました。





バレないように、しゃがみこんでギュッと目を瞑ってできるだけ気配を消します。

……おばさんは、そのまま玄関まで歩いていく音がすると、



バタン!



最後にドアを乱暴に閉めて、家を出ていってしまいました。





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