王様の、言うとおり
かなり上から目線の生徒指導の先生からの話。
これから夜中に馬鹿な事を始める奴らを捕まえる為か、妙に気合いが入っている。
大広間に集められた、全クラスの生徒。
男女各1列ずつで、こうして並ばされたけれど。暑い。
分かりきった事を言う生徒指導も見ずに、周りの様子を眺める。
皆大体同じ事を思っているらしい。
配られたプリントを畳の上に置き、
それを読むふりして寝ていたり。
少し前にいる菜月も……昨日寝ていないし、
日中テントと言っても太陽の下にいたからかカクンカクンなっている。
大体の生徒の顔が下に下がりつつある中、しっかりと上を向いて目を見て聞いてる奴なんて……
森田くらいしかいない。
……反省と言うより、ただ聞いているだけ。