王様の、言うとおり
「ネ、ネオンと、同じ電子配置の、ナトリウム、イオン……。」
震える声で、自信なく答えれば。
『……。』
間。
私をじっと見たまましばし固まる先生。
……違う??
『はい、正解。じゃあ次ー。』
先生は、満足気に微笑んで、次の問題に進む。
ホッ、と解放されて抜ける力。
早く正解か不正解か言ってくれればいいのに。
どうして溜めた。
一瞬、キングが私に嘘を教えたのかと思いました。
私は違うと思っていてもキングが教えてくれた事をそのまま発言していただろうけど。
それらしき事を言わないと何か発言するまで私から解答権が逸れそうに無かった。
――……助かった。
そこで、やっと隣を向けば、体勢は変わらないまま、私を見ている、キング。
微妙な上目遣いがまた格好良く見える気がします。気のせいだ。
「……起きてたの。」
てっきり寝てると思っていたのに。寝てたはずなのに。
『今な。』
じ、と見つめられ、どうしたら良いのか分からない。
と言うか。
「何で答え分かったの。」
寝てた癖に。
『今問題聞いた。分かるだろ。』
「分かりません。」