王様の、言うとおり
「それでね、明日の勝負服なんだけど……こっちとこっち、どっちが良いと思う?」
絵美ちゃんが畳の上に広げたのは、
可愛いふわふわの少し長めの膝丈ワンピースと、花柄チェニックにすそがフリルになっているショートパンツ。
どちらもすごく可愛い……それに絵美ちゃんに似合いそう。
「ワンピはね、上に羽織るのがあるんだけど……どっちが良いかなぁ?」
「いつ告白するの?」
「花火している時、か花火の後」
明日の予定は……夕方まで勉強で、それから暗くなって肝試し、
花火とあります。
「どっちでも良いんじゃない?絵美ちゃんの思う方で。自分の決めた方で行った方が良いと思うし。」
「うーん……やっぱりワンピースかなぁ。」
「あたしもそっちの方が良いと思う。」
越谷さんもワンピースを指差す。