王様の、言うとおり
「そうだよね、やっぱりワンピースの方が女の子らしいし良いよね。」
にっこり笑って広げた服を畳みだした絵美ちゃん。
本当に、明日言うんだ……。
自分で想いを伝えるのはすごい事だと思う。
こういう現実で頑張ってる子を見ると、自分は全然ダメだなぁって。
「相談乗ってくれてありがとね、じゃ、また明日!」
「おやすみー。」
『おやすみなさい。』
ニコニコ笑顔で部屋を出ていく二人に手を振ると、
よし、と奈留ちゃんは布団を敷きだす。
私、何も言って無かったな。
表情、大丈夫だったかな。