王様の、言うとおり
『……分かんないよ。』
「明日になれば分かることだし、顔色悪いしもう寝よ?」
ガバッと起き上がって電気を消してから、奈留ちゃんはまた布団に潜り込む。
「おやすみ。」
『……おやすみ。』
静かになる室内。
真っ暗な室内に、
頭上の方にある窓のカーテンの隙間から明かりが入ってきて天井に形を作る。
暑いから窓全開です。
クーラーあるのに、どうしてつけてはいけないのか分かりません。
暑いけれど、羽毛布団はひんやり冷たくて気持ちが良いです。
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「眠れない……。」
ぽつり、呟いた言葉は誰にも聞かれる事無く消えていきます。
真っ暗で何も見えなかった視界も、だんだん慣れてきて天井が見えるようになりました。