王様の、言うとおり
ご。王様と先読み
【ご。王様の先読み】
何でも完璧にこなせるキング。
そのキングに対して私こと春日菜月が一番凄いなと思っているのはキングの持つ先を読む力です。
あれはすごい。
いつも駄目だ。
と呆れられてしまう私でも少しは先を読む力は持ってます。
あ、今日もしかしたら雨降るかもしれないな、とか。
だけどキングはこれより数倍すごい読みなのです。
『菜月。』
「えっ?あ、」
ガタッ、
『―――……零すよ。』
「遅いっ!!」
これは中学生の夏休み時。
肘が当たって飲んでいたお茶が数学の問題集にかかりました。
お風呂に持って入ったかのようにしわしわになってそれからキングが帰るまでずっと『お茶くせぇ。』と言われました。