王様の、言うとおり
校舎に入ってすぐに見つけた階段を上ります。
トントントン……
二人分の階段を上る音。
しん、とした校舎に響いてそれがかなり怖いです。
夜の学校ってだけでこんなに怖いのに、ここは廃校で。
所々ずっと使ってなくて傷んでる部分を見つけると、また怖くなります。
「菜月、怖いの?」
『ひっ、』
いきなり声を発したキングにビクっと反応してしまい、階段を踏み外しそうになりました。
手摺りを咄嗟に持ったので大丈夫ですが心臓に悪いです。
怖いの?って……
分かってる癖に。
『昔からダメだったじゃないですか!』
「そーだっけ?」
『無理です。平気そうなのが信じられない。』