王様の、言うとおり
『……入れば?このままずっと叩かれたら困るし。』
少しの沈黙の後、
ドアが大きく開きました。
「…本当にすみません。」
もうキングに文句言えない……。
部屋に入って、
近くの壁に背中を付けてブランケットに包まります。
『……何してんの?』
ドアの傍で私を見下ろすキング。
「ここで寝させていただきます。」
『寒いし風邪引くよ?』
「これがあるんで……それに怖いのに比べたらへっちゃらなんで。」
寒いなんて怖いに比べたらどうって事無い。
同じ部屋にキングが居るってだけで十分です。
安心。
『……ベット使えば?』
「良いです!気にせず寝てください!もうしゃべらないんで。」
私が言うと、
そんなに怖がる?なんて言いながらキングはベットに入って横になりました。
……静かになる室内。
でも、全然怖くない。
同じ部屋にキングがいてくれて、全く怖いなんて思いません。
さっきまで全然眠たくなかったのに、急に睡魔が襲ってくる。