王様の、言うとおり
なかなか用件を言わない菜月。
菜月はどこまで用意出来てるか分からないけれど、本当にそろそろ用意しないとマズい。
別に遅れてもいいけれど、遅れるくらいなら休む、が俺の思い。
『何。』
もう一度、少し苛立ちを孕んで聞く。そんな言い方で聞けば、菜月は尚更言いにくいと思うけれど、早く。
早く言えよ。
マンガみたいに菜月の思うように俺が察して言ってやることも出来ないんだからさ。
《クッション……》
『は?』
次に聞こえて来たのは、名詞。思わず聞き返してしまった。
や、うん。分かった。