王様の、言うとおり



「わ、」

鳴ったと同時にドアを開けると、驚いた声をあげた菜月。

「あー……おはよう。」



『おはよ。』



戸惑いながら見上げる。

「クッション、返して貰っていい?」

俺の手に持っているクッションに手を伸ばす。

「、」



『駄目。』



クッションを頭上へ持ち上げて拒否。



『もう行かないと遅刻だけど。』



「ーー……っ!返して、下さい。」




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