レーザービーム【ほのB】
そう思っていたら、
「これか?」

横から伸びてきたスーツの腕。

見ると、真鶴さん。

「あ、ありがとうございます…」

真鶴さんからハンカチを受け取り、またうつむいた彼女さん。

よほど刺激が強かったのだろう。

そりゃ、キス寸前かと思うくらいに顔が近かったら当たり前か。

まあ、されそうでしたが。

「勘違いするなよ、西園寺の彼女」

呆れたように真鶴さんが言った。

彼女さんが顔をあげる。

「ったく、坂本がヒゲそらなかったから変な風に見られてんじゃねーか」

叱責した後、息を吐く。
< 27 / 70 >

この作品をシェア

pagetop