レーザービーム【ほのB】
いかんいかん。

僕はそうでも相手は違うんだから。

でなきゃ、ホスト業なんてやるまい。

「真鶴さん、指名入りましたよ」

他のボーイが控え室に顔を出す。

「うむ」

真鶴さんが背中を見せる。

「あ、そうだ」

何か思い出したと言うように真鶴さんは振り返る。

「閉店後、時間ある?

ちょっと話がしたいんだ」

「えっ……いいですけど」

僕の返事に真鶴さんは柔らかそうに微笑むと、ホールに向かった。

話がしたい、か。

真鶴さん、何か悩み事でもあるのかな?
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