レーザービーム【ほのB】
答えるのは無理かも知れないけど、話くらいなら聞いてあげようかな。

この時の僕は、ただそれだけを思っていた。

まさか、あんなとんでもないことになるなんて!


「お疲れ様でーす」

ロビーの掃除をしながら他のボーイたちを見送る。

今日の掃除当番は僕だ。

ちゃんとやらなくっちゃ。

「雫ちゃん、お疲れー」

指先で車のキーをクルクル回しながら通り過ぎる帝さん。

「お疲れ様です」

ありゃ、彼女が車で待っているんだ。

帝さんに愛された当の彼女は、本当に幸せなんだろうな。

ホント、うらやましい。

性転換は無理かも知れないけど、せめて帝さんの隣にはいたいなあ。
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