レーザービーム【ほのB】
怒られながらの指導だったけど、上達したのは事実。

「その時に俺が言ったこと、覚えてる?」

真鶴さんが言った。


あれは、夏の日のこと。

いつものように真鶴さんから指導を受けていた時のことだった。

「黒瀬先輩は、好きな人いるんですか?」

きっかけはわからなかったけど、僕は真鶴さんにそんなことを聞いた。

「おい、何でそんなこと聞くんだよ」

聞いた僕に、真鶴さんは苦笑いをする。

「黒瀬先輩かっこいいですから、もしかしたらつきあっている人が1人か2人くらいいるんじゃないかって。

部員たちがみんな言ってましたよ」

「どんな話してんだよ、最近の中学生は。

つーか1人はともかく、2人はねーだろ?

二股だぞ、二股」

「で、いるんですか?」
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