恋がみのる時
こうして、中学最後の文化祭も終わった。

「やばいよ-日焼けした-!!」
恵は顔に首、手のほうまで赤い。
いかにもヒリヒリしてて痛そう…
「日焼けクリームは? やらなかったの?」

「…え?うん」
「私さ、めぐが日焼けクリーム塗ったほうがいいって言うから
塗ってきたのに…自分の忘れてるよ-!恵さんったら-」
私たちは爆笑しあった。
「あ~うけるよ-」
恵は、笑いすぎて涙。 ん、痛すぎて涙かな?

「恵、後夜祭でる-?」
「あ、うん!でも今から母さんに連絡しなきゃ」
恵はポッケからケータイを取り出した。

「真琴は連絡なしでいいの??」
「あたしはもう知らせてあるから-」
「あ、そっか」
てか、私今日学校にケータイも持ってきてなかった。

「おまえら-」
その声に私たちは振り返る。
木下が歩いてくる…と、その隣に、か、一輝?!

「みてみて-俺の相棒-☆」
木下は、一輝の肩に手をかけている。
私たちは唖然とした。
「一輝くんじゃ-ん!!!」
恵が目をきらきらさせている。
「あ、どうも!今日ぶりですね」
今日ぶり…久しぶりの親戚かな??

「え、お前ら知ってんのか?名前までも」
木下は何故かショックな顔になった。
「今日知ったばっかだけど」
私は答えた。
「そうそう!てか、かっこよすぎ!!!」
恵はめっちゃ興奮している。

「だろ-?だって俺の相棒だし-」
木下はピースしている、がそんな事無視して恵は一輝に・・
「ねえ、彼女とかいるの-?」
「いないっす!絶対!好きな子もいないんで…」
一輝は何度も首を横に振っている。

「てか!俺が一輝には彼女つくらせないよ-ん」
「あほか!木下はだまっとれいっ」
今の恵は、木下より一輝だった。
なんていうか…羨ましい。
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