恋がみのる時

「はぁぁ…」
ため息ではない、あくびだ。
「何?めっちゃ口開けて―!眠いの?」
恵が問いかけてきた。
「!!!」
…友達に見られたくなかったんに!!
ううう…しょっくー。
「ね、眠たい。」
私は、何回も首を縦に振った。
「ふーん?あ!まことさ、係り何にすんの?」
「…わからん」
カフェなんてやりたくなかったのに...
何もやる事ないよ―。
「私はね～・・・」
恵がやけににやけてるような。
「チラシ配り?でしょ?｣
私は、あきれた顔っていうのかな?なんか、何もかもうまくいかなかった
せいか口調がきれてた。
「あったりぃ☆」
めっちゃ楽しそうですよねー…めぐさんは何時も!!
「がんばって」
私にとっては、木下なんてうざったい人としか思えないんだけどね。
…いや?ただ生きてる人としか見えないや。
向こうから、小さい男の子が部活用のバックを肩にかけて走ってくる。
たぶん、2年の後輩だろうな。

ドン!!

男の子とぶつかってしまった。
真琴は、勢いで走ってきた子に押されてしりもちしてしまった。
「いった―!!!」
今にも泣きそうな顔もで立ち上がる。
「あ、す…すいません!!」
私は、にらみつけた。
何もかもがうまくいかず腹がたっていたから。
「大丈夫…ですか?」
その子は、すごく心配してくれた。
ドキッッ……。
…やさしい。
そ、それにかっこいい。
その子は、目が凄く大きくて髪の毛は少し茶色。
「あ、こっちこそごめん。こんどから気をつけてね。」
「あ、はい」
その子は、行ってしまった。
「まこと!まじで、大丈夫?!」
「あ、平気、平気♪」
恵は、ホッとした顔もした。
「…かっこよかったね」
ドキッ!
「…え?」
「え?いやいや、何?」
恵は、少し笑ってる…。
私は、逆に暑いような冷や汗をかいてしまった。