こんぺいとう【2】
「旨かったよ。ごちそうさま」
「それはよかった」
テーブルには彼の大好物ばかりを並べた。
どれもなかなか上手く出来ていて、彼が笑ってくれて、内心かなりホッとした。
「デザートもあるの。まだ食べれそう?」
「どうしたの?今日はやけにサービスいいじゃん」
「へっへっへー」
冷蔵庫に入れていたゼリーは、ちょうどいい具合に固まってくれていた。
実は今日一番苦戦したこの水色のゼリー。浮かんでる歪な星形のフルーツを切るのに苦労した。
「じゃじゃーん」
用意していた短冊と一緒に彼の前に出すと、すごく驚いてくれた。
「そっか、今日って七夕だったね。すっかり忘れてた」
「ベランダにちっちゃい笹も買ってるの。だからこれに願い事書いてね」
「うーん、願い事かぁ」