こんぺいとう【2】
「ね、外出て食べよっか!」
キンキンに冷えていたゼリーも少し器に汗をかいていて。
こうちゃんは片手で器用に2つのゼリーカップを持って、空いた手で私を引っ張った。
「涼しい、」
「本当に。でもここからじゃ多分、天の川は見えないかな」
狭い空を見上げて、2人仲良くゼリーを食べた。
甘いサイダーの味が口いっぱいに広がって、2人見合って笑った。
どうでもいいことで笑ったり泣いたり怒ったりできる。
そんなささいな幸せが、ずっとずーっと続きますように。
雲ひとつない夜空に、微かな煌めきが見えた気がした。
【乗せる想い、届け】
(後片付けは2人でやろうね)
(……そんなことだろうと思ったよ)
end.