こんぺいとう【2】
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『秋山 翔、です。よろしく』
入学式の日、初めてのHRで、ぶっきらぼうに自己紹介する君に釘づけになった。
あの頃は今より大分、背も低くて、少し頼りない感じだった。
ぶっきらぼうで口下手で無表情なのは、今でも変わらないけど。
『川口?』
距離が近づいたのは、1年の夏休み。
夜も深くなった塾からの帰り道、何人かの男の子に絡まれた私を助けてくれたのが、翔くんだった。
『ありがとう』
『こんな時間に1人でなにやってんだよ』
『塾の帰りで、』
『……家、どっち?』
『え?』
『送る』
『……え?』