こんぺいとう【2】
幼なじみを、しかもこんな女大好きな最低男を好きになるなんてあり得ない。
あっちゃいけない、って、何回言い聞かせてきただろう。
最早こいつは、私を女として見ていない。つまり、こいつが私を好きになることはない。
分かってるんだ、惨めなほどハッキリと。
「……まぁ、テツだってバカじゃねぇからなー。お前と1回遊んだら現実を思い知るんじゃねぇの?」
「どーゆー意味よ」
「心配しなくてもどうせすぐ、またこうやって人ん家のベッド占領してマンガ読んでんだよ、お前は」
勝ち誇ったような笑顔で振り向くから、また無謀な期待をしてしまうんだ。
まだ近くにいてもいいって、許されてるような錯覚に陥るんだ。