ウソつき悪魔
でも、せっかくの遊園地!お兄ちゃんと二人きりがいい!


「じゃあ行くか?早く行ったほうがいいだろ」


「やった!荷物まとめてくるね!」


私は嬉しくてピョンピョン跳ねた。


持っていく物は……、
私の視界にあるものが見つかった。


なにこれ…、ガラス?


四角い形をした、みずみずしい色のガラスが私のベットに落ちていた。


「綺麗…、もらって…… いいよね?」


私はバックにそのガラスを入れた。




「お兄ちゃん!見てみて!!!いっぱい乗り物あるよ!」

「ハシャギ過ぎんなよー」

「へーきっ!」


観覧車もいいなぁ!あ、でもコーヒーカップも譲れない!!!


「先ずはなにから乗る?」

「うーん…、悩むー…。えー、どうしよ…」


「あっ、じゃあジェットコースター乗らないか?」


ジェットコースター…?


「乗るっ!」


ジェットコースターなんて今まであんまり乗ったことないから興味あったんだよね!


「じゃあ、早速行くか、手 離すなよ?迷子になっちまうから。」


そう言ってお兄ちゃんは私の手を握った。


「えへへ…、」


「? どうした?」


「いや、だってお兄ちゃんと手を繋ぐの久々だったから何かくすぐったくて…」

「くすぐったい?」


「うん!でも離したくない!」


お兄ちゃんは、バカ、と一言言って私から手を離した。


「えー…、」


「よく考えたらお前も、もう高校二年だし、迷子になんかならねぇだろ。」


「やだー!手、繋ぎたいー!」
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