ウソつき悪魔
私は鞄を持つと、教室を愛花ちゃんと出た。


「でもさー、連のお兄ちゃんもやっぱり花とか好きなの?」


「え?お兄ちゃんは特に好きではないと思うなぁ。どちらかと言えば、子供好きだし…」


「ふぅーん、子供好きか…」


愛花ちゃんは、妖しく笑った。


「こ、怖いよ愛花ちゃん…」


「あはは☆ごめんごめん!あーっ、楽しみっ!」


「あ、でもまだ会えると決まったわけじゃないよ?お兄ちゃん他人嫌いだし…」

「え?!そーなの?!」


私は困りながらもアハハ、と笑ってみせた。


「うん。色々あってさ…」

「ショックー…、いや、でもまだ可能性はある…」


「愛花ちゃん、今日は自転車?」


私は下駄箱から靴を取り出して上履きから履き替えた。


「そうだよ、連は?」


「私は徒歩。アハハ、困ったね」


「私の後ろに乗ればいいよ!」


「え?いいの?」


「もちろん!」


愛花ちゃんは、私にニカッと笑ってくれた。


「ありがとう…」


「いーっていーって!」


こういう愛花は好きだな…。
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