ウソつき悪魔
「これでお前の願いは叶う。生気は常にお前から吸いとるからな。」


「う、うん…。」


生気が吸いとられ続けるってどんな感じなんだろ…。

「安心しろ、痛みとかは発生しない。お前の体力が少し減るだけだ。」


「な、なんだ…、それだけならよかった…。」


私はホッと胸を撫でおろした。


「さて、と…俺はもう寝る。疲れたからな…」


カイルはそのまま天井裏に入っていった。


「ありがとう。カイル。」

「…」


「私、嬉しい!これでお兄ちゃんといれるんだもん…」


カイルは何も言わない。

私は静かにリビングに向かった。



「あれ?お兄ちゃん。」


「あ、連…。」


お兄ちゃんは元気のない笑顔を私に向けた。


「どうしたの…?」


「…実はいま、大学から電話があって…定員オーバーらしくて、何人か削る事になったらしくてさ…、


そんで俺も退学、だとよ…。ざけんな…、」



「え…」


こ、こんな叶え方なんて…私 望んでない!


私は一気に顔が赤くなった。
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