ウソつき悪魔
「連…?」


「あ、れ…」


いつのまにか私は目を覚ましていた。

今の夢は……


「どうしたんだ?連、」


「なんでもない…おはよ」

私は寝ぼけながら洗面まで向かった。


ジャー…


'レン’


それは、私ではない…、なんでだろ…、なんか苦し…。


「…ッ、私なに泣いて…」

タオルで顔を隠すと私はヘナヘナと座り込んだ。


嫌だ。嫌だ嫌だ。私以外の人を『れん』だなんて呼ばないで…。


…カイル……


そうだ、あれはカイルの声だ…、弱々しくて、いまにも泣きそうだったカイル…。


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