ウソつき悪魔
それって…、


「カイルは…、カイル自体はなにか感じたりしたの…?」


「なにも感じない。寝ているようになにもな、」


カイルは、あおるように答えた。

だから、カイルがいなかったんだ…、それなのに私ってば…


「ごめんなさい、」


「それ、さっきもきい…」

ギュッ


連は、強くカイルを抱きしめた。


「はぁっ!?」


「私、すごく悪いことしたんだよ…、天使に乗りかえようなんてことも考えちゃった、」


「天使…」


「でも、やっぱりやめた…、カイルがいい…」


「連、顔上げろ」


「え?」


「いいから!ほらっ!」


カイルは私のあごを強引に掴んで 顔を上げさせた。
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