ウソつき悪魔
「連ーっ、まだかー?」


下からお兄ちゃんの声がきこえた。


「いっ、いま行く!」


私は上着だけ着替えるとリビングに急いで向かった。

「ごめん!遅れちゃって…」


「いやいや、いいよ。さぁケーキ食べようか!どの部分がいい?」


ケーキは、キレイに四等分に切られていた。


どれにしようかな…、フルーツが沢山あるやつか、クリームが多いやつか…、


私はジィイッとケーキをしばらく睨んでいた。


「…よし、これにした!」

私は、フルーツが沢山あるほうを指差して笑顔でお兄ちゃんに言った。


「そうかそうか、ほい。」

「ありがとー!」


パクッ…。


「ーーっ!おいひぃ!」


「だろ!?ここのケーキはうまいんだよな!」



フルーツもみずみずしくて食べやすい!
私は感動しながらあっという間にケーキを平らげた。

「おいしかった…♪」


「今度また買ってくるよ。って言っても二年後になっちゃうけどさ…。」


「あ、…うん……。」
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