執事の詐欺



ボーッと瀬名さんの方を見つめる。


……瀬名さん…人気あるんだ。詐欺師なのに…。



騙すことも上手ければ、落とす事も一人前なのか。



……悔しいけど、尊敬してしまう自分もいる。



「なーにしてんのさ」


ドンッ


「うわぁ!!」


誰かに背中を押されてしまい、姿勢を崩してしまう。

痛い………



「もう……誰さ……」


叩かれた背中を抑えて振り返る。


あ……


この人たちか。




「なーに??瀬名様見てんの??」


「お前!あんな奴が好みなのか??」



目の前にはお嬢様とスタイルの良い男子が立ちはだかる。



「楓……日向……」


あたしの唯一の幼なじみ。

新城グループの

新城 楓

新城 日向


ホテルを経営している会社で双子の2人。



何故か、合併はしていないのだけれど親同士が仲が良く、対面する機会があった。



性別は違うけれど、顔がそっくりでサバサバしている性格も似ている。




< 19 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop