もしもキミが。

 「おはよぉ…。

  って、誰もいないよね。」

 いつも私は来るのが早い方で、

 毎日と言っていいほど1番に教室に来る。

 
 誰もいない教室は、なんだか悲しそうで。

 寂しそうでもある。なんだか…

 「私と似てるなぁっ。」

 どういうわけか…言葉が勝手に出てくるよ!
 
 教室に似てるって、私どういう人間?!

 「いかん、眠い。」

 私は一番後ろの右の席の、自分の席に座る。

 昨日千尋は何してたんだろ?
 
 せっかくの待ち伏せ作戦が…!

 台無しだよ、台無し~!!

 「はぁっ。」

 いろいろと考えるコトが苦手な私は、

 すぐため息をついてしまう癖がある。

 「さーきっ。ため息ばっかついてると、

  幸せが逃げてくよぉ?」

 ?あっ、千尋か!
 
 「おいコラ、千尋ぉ!」

 ガバッと顔をあげ、ギロリと千尋を睨む。

 「ん~?なにぃ?」

 あ?コイツとぼける気か?

 あれだけ散々待たしといてよぉ。

 私は文句言ってやるって誓ったんだよ!

 昨日ベッドの中でお布団かぶってね!

 ケッケッケッ。

 
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