もしもキミが。
 
 「実はね、文化祭でピアノ弾いてくれって言われてて。昨日はその練習してたの!」

 ふぅん…、って、へ?!

 まぢで?さすが千尋だね、やっぱ。

 ちょっと待てよ…?ってコトゎ、昨日のあのピアノは…

 「お前かっ!」

 思ったコトをすぐ口に出してしまう性格上、話が繋がらないことは多々ある。

 今回もそのパターンで…。

 「はぁ?」

千尋は何とも可笑しな顔をして、

私に向かって首を傾げた。

 「昨日のピアノはお前だったのか!」

 「そうだけど。」

 平然とした顔で話しを続ける千尋。

 えー??千尋ってあんな上手かったっけ??

 あんなに弾けたっけ??

 私とおんなじくらいじゃなかった??

 いつの間に??

 いくつもの疑問が頭の中を支配する。

 「何で何で?いつの間に??」

 あ、やっちゃった。ホラ、また話が繋がんないでしょ?

 「ちゃんと順序立てて話せ。」
 
 すんませーん。気をつけまーす。

 「千尋ってあんなにピアノ上手かった??私と一緒ぐらいじゃなかった?」

 次から次へと言葉が出てきて、溢れ出す。

 「いつの間になんなに弾けるようになったの?しかもアレなんの曲?ってか、誰の曲?私あんな曲知らなーい!てゆーか…」

 「うるさい馬鹿。」

 

 

 

 

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