もしもキミが。

前兆


 「こら!篠原!!起きろっ。」

 「ん~…。」

 「起きんかっ!!」

 安眠妨害反対……。もぉ、うるさいなぁ……。

 「篠原咲っっっ!!!」

 え?私?何?

 と思った瞬間……。頭をコツンと叩かれた。

 「ってーなー、もぉ。やめてよ。」

 「やめてよぉ、じゃねぇ!!授業中だぞ!!」

 はぁっ?……ええええええぇぇぇぇぇっ?!

 ガバっと頭を起こすと、目の前には地理の先生。

 クラスの皆は私を見て笑ってる。

 慌てて千尋の方を向くと……。

 机といすの間から背中が少し見えている。

 ……ん?背中が…ゆれてる。

 アイツ……笑ってやがる!!!

 「はい。すみませんでした。」
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