もしもキミが。

 「これ。付け足して?」

 ノート一つで落ち込む私を気にせずに、

 千尋は私に紙を差し出した。

 「ぁりがと…。」

 ちょっとスネ気味でお礼をぃうと、

 「ん。」

 と千尋は返事をした。

 気が乗らないヶド、まぁ見てみるかぁ…。

 「…。」

 ヤバい…、さすが千尋だゎ…。

 私はすぐさまそれを写し、教台へ駆けた。

 「いや~、千尋君。助かったよ、ハハハ。」

 偉そうに帰ってくる私を、
 
 千尋はギロリと睨んだ。

 「誰のおかげだと思ってんの?えぇ?」

 千尋は私のホッペタをつかんで、

 思い切り抓った。
 
 痛い、まぢで痛い。ヤバい、ちぎれる。

 「お願い、離して。痛いっ!ごめん、

  痛いっ、私が悪かった!離して!

  おぃ、離せコラッ!」

 思わず叫んだ私。

 「あぁ?最後おかしくないか?」

 ヒエーッ、すんません!

 「すんません、千尋さん。」

 やっと離して貰ったホッペタは、

 真冬みたいに赤くなっていた。

 

 
< 4 / 23 >

この作品をシェア

pagetop