水色の恋
いつものにこにこした笑顔とは、反対の、少し悲しげな笑顔。



「はく、と」
「僕は、好きだよ。いろはちゃん」

私がまごまごしていると、白斗は、ジャーンと。
鞄から何かを取り出した。
ん?布?

「僕ね、いろはちゃんが好きすぎて下着盗んできちゃったの」
「え?ちょ?」
悲しげな顔がコロリとかわり、白斗はにこにこと笑う。
本当に喜怒哀楽がはげしいなあ。
じゃ、なくてパンツ!?

「はあああ?どうやって」
犯罪ですよ。
「え?いろはちゃんのお母さんに、パンツくーださい。って言ったらくれたよー?」
ハテナといった感じで首を傾げる白斗。

ああもう、計算された仕種が可愛いすぎる。
天使だよ。
天使。
蒼い天使。



黄色がかった瞳、なんて小動物的なんだろう。

は、危うく。白斗の可愛さに騙されるとこだった!?
てか、
ままん?何してるの?なんで白斗にパンツ渡してるの?おかしいよね!?
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