水色の恋
わーわー、叫んでいる私に「クスッ」
と、白斗は微笑んだ。
少し妖艶で、いつもの白斗の微笑みとは、少し違う。

「いろはちゃん、パンツ返してて欲しい?」
ジリジリと、私に寄ってくる白斗。
「あ、当たり前でしょ」
「じゃあさぁ」



フフっと少し笑いながら、耳元で白斗はボソっとつぶやく。




「僕に、いろはちゃん頂戴?」



「白、」
「いろはちゃんが悪いんだよ。紅と仲良くしてたでしょ?今日」
「あれは、違…」
チクリと痛みが走る。
白斗が耳たぶを噛んだのだ。
「痛…や」
ゾクリと、痛みが走る。



「いろはちゃん、いろはちゃんは僕のだよ。いろはちゃん大好きだよ。いろはちゃん、いい子だよね?もう紅と話さないでくれる?」

クラスの委員長と、話さないなんて少し無理な話しである。
でも、
白斗は、許さない。

「もし、いろはちゃんが裏切ったらさ、僕。いろはちゃんのパパを路頭に迷わせることしちゃうかも知れないよ?」

ああ、
どこまでも可愛らしい、
白斗は、凄く。歪んでいる。
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