水色の恋

「心配するな中二病。じゃあ俺がいてやろう」

振り向けばそこには、委員長、紅之介がいた。
相変わらず無愛想である。「だれが、中二病だよ!」

「あれ?紅之介君」

「っていうか、君には居て欲しくない、後、何でいるんだよ?」


「何やってるも何も、お前の父親に頼まれたんだ。
屋敷にお前とメイドだけになるから、様子をたまにみにやってくれって。
ああ、いろは、もしお前の父親が路頭に迷ったら俺がお前を嫁にもらってやる」私達、まだ高校生なんですけど…。
「え?えーと…」

紅之介の父親は科学研究の会社を立ち上げている。
世界的にも有名で、
白斗のお父さんの財閥と、肩を並べている。

「何言ってるのさ、ムッツリ眼鏡葉っぱ。そんな髪型してさ。それが本当の紅葉とか、言うんじゃないだろうねぇ?さぶいよ。
いろはちゃんをお嫁さんにあげる位なら僕が、君のお嫁さんになるよ」

「お前はいらん」
「じゃあ、いろはちゃんは僕がもらうよ!」
顔を合わせれば、何かと喧嘩をする紅白コンビ。
高校では、
白の天使に、
紅の王子という異名(?)を持つ二人は、実は仲がいいのかも知れない。
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