無邪気な欲望
「とにかく! 今から身体検査しますから!! はいっ! アクセサリー外して、裾入れて下さい」
先輩の態度の悪さには腹が立つものの、怒りに任せて感情的になってしまったら、また話がよそへ行っちゃう。
ここはぐっと我慢して、私は勝手に検査を始めようとした。
その時――――。
「あ~~~~~~!! 風紀委員の男子生徒が身体検査にかこつけてヤラシイ事してる~!!」
雑賀先輩は真正面……、私から見れば真後ろになる方角を指し示しながら、とんでもない事を口走った。
「っ!?」
びっくりして思わず振り返り、先輩が指さした方を凝視する。