無邪気な欲望



「とにかく! 今から身体検査しますから!! はいっ! アクセサリー外して、裾入れて下さい」


先輩の態度の悪さには腹が立つものの、怒りに任せて感情的になってしまったら、また話がよそへ行っちゃう。
ここはぐっと我慢して、私は勝手に検査を始めようとした。


その時――――。



「あ~~~~~~!! 風紀委員の男子生徒が身体検査にかこつけてヤラシイ事してる~!!」



雑賀先輩は真正面……、私から見れば真後ろになる方角を指し示しながら、とんでもない事を口走った。



「っ!?」



びっくりして思わず振り返り、先輩が指さした方を凝視する。
< 14 / 72 >

この作品をシェア

pagetop