無邪気な欲望



「~~っ!!」



信じられない。



またいつもの調子で逃げられてしまった。



「雑賀先輩のバカ――――! ちまじゃないったら――――――!!」



私の我慢はとうとう限界を超えてしまい、再び周りの生徒達の存在を忘れて、子供じみた口ぶりで騒ぎ立ててしまった。


でも今回ばかりは恥ずかしいより悔しいが上回って、周囲の目なんて気にならなかった。


本当に毎回毎回。


ちっとも真剣に取り合わないで、いつもいつも茶化してばかり。


私は真面目に話してるのに、全然聞いてくれないばかりか、余計な事して人を困らせて。
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