無邪気な欲望



「ちょっと、大丈夫? 千奈!?」



心配しながら、晶ちゃんが背中をさすってくれる。



「笑里! あんたダイレクトに言い過ぎ!!」



「だって他に言い様あるぅ?」



笑里ちゃんはちっとも悪びれる様子がない。



「アンタはおとなしそうな顔して、どうしてそう下品なのよ!?」



「それ、よく言われるぅ~」



「いや、褒めてないから」



2人のそんなやり取りを聞きながら、なんとか落ち着いた私は思っている事を口にした。



「そ、それ……」



「ん?」



「ホントなの? 雑賀先輩が誰とでも……」



「やっちゃうって話? 本当みた~い。しかも学校でしてるって聞いたよぉ」



「がっ!!」
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