無邪気な欲望


さらに告げられたショッキングな情報に、私は完全に固まってしまった。



「バカ笑里! それは言わなくていい!!」



「どおしてぇ? 隠す方が変だよぉ」



怒る晶ちゃんを物ともせず、笑里ちゃんはマイペースに話を進めていく。



「千奈ちゃん、雑賀先輩ね、誘われれば誰とでもHしちゃう上に、トコロ構わずみたいだよぉ。校内でしょっちゅうらし……」



バシィィィィ!!


笑里ちゃんの後頭部に晶ちゃんの平手がさく裂した。



「いった~い。何するのぉ、晶~」



「余計なコト話すなって言ったでしょーが!!」



「え~?」



晶ちゃんに怒られて、不服そうな声を上げる笑里ちゃん。


だけど私はそんな二人のやり取りもまるで目に入っていなかった。



「そんなに頻繁に……」



ショックのあまりブツブツと独り言を呟く私を思ってか、晶ちゃんはあまり良く思っていないはずの雑賀先輩のフォローをする。
< 34 / 72 >

この作品をシェア

pagetop