夏コイ★1ヶ月の特別な時間
「じゃああたしここだから。」
「おぉ。あ、そーだ
もし午後ヒマなら島案内しよっか?」
「え、ホント!!」
来る前から気に入って仕方のなかったこの島を案内してくれるというのは、嬉しい誘いだった。
でも……まだ知って間もない人だからな……。
返事に困っていると、爽太くんは気がついたのか、あっ。と声をあげた。
「まだ知り合って数分だし、警戒するよな。
おばさんに許可とればいい?」
「え、うん……」
流れに押されるように返事をしてしまったあたし。
ニコッと笑った爽太くんはあたしの手を引いて、まるで自分の家のように入っていく。
「おばさーんっ。」
「あら、爽太くんじゃない。
それに夏海ちゃんまで。もしかしてもう友達になったの?」
へ……ホントに話してる。
てか仲良さそう……。
「あの、夏海なんだけど午後島案内しよっかなって思ってるんだけど、連れてってもいい?」
「えぇ、夏海ちゃんがいいなら。爽太くんに任せたら安心だしね」
「じゃあオッケーってことでっ。1時に迎えにくるよ。」
「あ、うん。」